価値ある人生(QOL)、更年期を生きる
(10月26日)
Kさん、56歳。とても不安げな様子で診察室に入って来られた。お話を伺う。
「のぼせ、耳鳴り、全身汗だくになる、気分が悪くなる、イライラする、急に悲しくなる。」
更年期障害で現れる症状を次から次へと訴えられる。
「女性ホルモンの低下によって起こる更年期障害と思われます。良いお薬がありますので、お使いになってみましょう。とりあえず14日分処方させて戴きます。きょうは血液検査で女性ホルモンの量を測ってみましょう。」
(10月29日)
検査の結果が出た。女性ホルモンの値が11.8、低い。刺激ホルモンの値は88.7、高め。更年期に入った数値だ。
(11月9日)
Kさん再診。
「まだ、ほてりもあります。」
「もう少しお薬を続けてみて下さい。きっと、もっと良くなりますよ!」
(11月24日)
Kさん再診。
「のぼせは、なくなって来ました。」
(12月21日)
Kさん再診。お薬を30日分処方。
(1月19日)
年明けてKさん再診。
「すごく楽になりました!」
「良かったですね!!」
Kさん、今も女性ホルモン補充療法を続けておられる。
40歳中頃になると、卵巣から出ていた女性ホルモンが少しずつ減って来ます。するとエストロゲン(女性ホルモン)欠乏から生じるホットフラッシュをはじめ汗、不眠、記憶力低下、性交痛、精神症状など、様々な症状に見舞われます。
このことをマイナスイメージで捉えるのではなく、更年期を正しく理解して、正面から受け入れて対処して行きましょう。
そのひとつの方法がホルモン補充療法です。少なくなった女性ホルモンを、ほんの少しだけ補って元気を取り戻すことです。ひとつ症状が改善すると、思考が前向きになり、良い方向に進んで行きます。
老いは少し先にのばして人生積極的に取りくみ、なにか没頭できる事を見つける。「恋をしてみる」のも良いかも知れません。心ときめく事を見つけて、トライして下さい。
ホルモン補充療法
年齢と共に少なくなって来た女性ホルモンを少しだけ補う治療法です。内服薬、肌に貼るタイプの物、皮膚にぬるタイプなど何種類か有ります。いずれの方法でも効果は同じです。
その他
「ホルモン剤はちょっと・・」と躊躇する(ためらう)方は漢方薬(当帰しゃく薬散、桂枝ぶくりょう丸など)をお奨めします。